ソニーCDプレーヤーCDP−X333ESの修理
ソニーの中堅CDプレーヤーCDP−X333ESです。1990年発売で定価59,800円。普及価格帯のESシリーズエントリーモデルです。ソニーのCDプレーヤーはこの先代のCDP−X33ESから1bitDACに移行し、またデジタル出力端子があたりまえになってきた事もあってかESの型番の後に付いていた「D」の文字が無くなりました。この時代になってもソニーCDPの特徴のひとつである20キーのミュージックカレンダーは健在です。この翌年のCDP−333ESAや翌々年のCDP−333ESJの評判が高いので今ひとつ地味な印象のあるモデルです。
今回はハードオフにて「CD読み込まず」で1000円で入手。付属品は無し。例によってソニーに問い合わせてみましたが、修理は不能という事です。単純にレンズクリーニングで直ればラッキーかなと思って捕獲してみました。
しかし、ソニーって会社はけんもほろろに「古いので修理できません」って軽く言ってくれますね。じゃぁ、自力で直そうかと部品頼めるか聞いたら「個人の方にお出しするのはちょっと・・」とか渋るし。ティアックとか今は青息吐息のナカミチでさえ「直せる部位であれば直しますので一度お出しになってみてください」って言ってくれるのに。企業体質と言えばそれまででしょうが、ここ最近特にソニーのアフターサービスって悪くなってるような気がします。余談ですが。
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内部です。それほど剛性のある作りにはなってないように思えますが、ちゃんとビームが通っていてシャーシ自体は堅牢に出来ています。現にこの機種、重たいです。見た目目を引くような高級パーツもあまり使われては無いようですがコンデンサ−等は結構良いものが使われています。553ESDなんかを先に見てしまっていると安っぽく見えるのは仕方ないかも。もっともあの徹底的に銅メッキしてあるシャーシもやりすぎといえばやりすぎなんですが。
CDメカの横にはAC電源基板があります。高電圧高電流部分なのでカバーがしてあります。
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贅沢にデジタル部とオーディオ部それぞれ別のツイントランスです。大きさもそこそこのものが付いておりこのクラスとしてはゴージャスです。
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ツイントランスの割には電源部自体はシンプルな作りです。
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まだこの時代でも電動ボリュームはモーターライズで電子ボリュームではありません。個人的にはこちらの方が好きです。リモコンにつれてボリュームツマミがうに〜と動くのは何とも言えずただそれだけでうれしかったりします(^^;。
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ピックアップをずらしてレンズを見てみます。俗に言う「死んだ魚の目」のようにどんより曇っています。結論から言うと今回はこのレンズをクリーニングしただけでCDをガンガンに読むようになりました。”修理”って程もないあっけなさでした。クリーニング後のレンズは青々と輝いていて気分がいいです。
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オーディオ用の電源供給部です。左右対称回路になってます。
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オーディオ基板の上にはデジタル・サーボ系の基板が配置されています。
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サーボの基板の下にはDAC、アンプ部があります。
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デジタルフィルターはCXD1244が使われています。写真取り忘れてますがDACはCXD2552が2つ使われています。おそらくコンプリメンタリーで動いてるんじゃないかと思うのですが・・。良くわかりません(爆)
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OPアンプはNE5532Pが使われています。まあ普通かな。
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ヘッドホンアンプにはJRCの5560が使われています。
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今回はレンズクリーニングだけで動作しましたので、内部の簡単な紹介みたいになってしまいました。肝心の音ですが、初期の1bitDAC機らしい輪郭のはっきりした音で、ややドンシャリ気味。J-POPなんかにはいいかなっていういかにも90年代のソニーの音、って感じでした。私個人ラジカセとかだったらややドンシャリも好きなのですが、単品コンポとしてはちょっと好みとは合わないかな。もちろん相対的にはかなりいい音ではあるのですが。
(2005.8月記)
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